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大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
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福岡での幼児3人死亡交通事故に、福岡高裁が懲役20年の判決。1審・福岡地裁の懲役7年半をひっくり返して重罰にしました。

単純な業務上過失致死罪でなく、「危険運転致死罪」という重罪を適用できるか否かが争点で、1審は「単純な酒酔いと脇見」が原因として業務上過失致死を適用した。

高裁は、検察側が出した新証拠(現場の道が傾いているため、脇見運転はしにくいことを、映像で立証したとか)などをもとに、「正常な運転ができない状態であった、そしてそれがわかって運転していた」と認定したようです。

この事件については、1審のころから旧ブログで何度か論じていました。
福岡地裁は、危険運転致死の適用にぎりぎりまで迷って、最終的には軽いほうの業務上過失致死をとったわけで、その辺の展開を追ってます。数回に渡り長いですが興味があればどうぞ。これこれ

さて、本件ではどちらが適用されるべきだったかというと、私自身は、この事件の記録を見ていないので、どちらが正しいとも言えません。いや、正直にいうと、裁判所の見解すらわかれるケースですから、事件記録を見ても私自身、どちらか判断できないでしょう。

危険運転致死罪はここ10年ほどでできた条文でして、新しい条文ができたときにその適用をめぐって実務が混乱するのはある程度仕方のないことです。この事件が上告されれば、最高裁がどんな場合に「危険運転致死罪」を適用できるか、ある程度の指針を示すことになるでしょう。

条文の適用の話はともかく、懲役20年が軽いか重いかについて述べます。

私自身は(危険運転致死に該当する証拠があったという前提であれば)、大変重いけど法律がそうなっているからやむをえない、というのが感想です。

私は、免許は持っているけど車は持っておらず、一生運転しないことに決めています。そのほうがお金がかからないとか「エコ」だからとか、理由はいろいろありますが、大きな理由の一つは、私自身お酒が好きだからです。
いつどこでお酒を出されても飲めるよう、ハンドルを握らないといけない状況に身を置かないようにしているのです。

だから、お酒を飲んでまでハンドルを握るという行為をしでかした人は、そこから生ずる諸々の責任を負うべきだと思っています。

とはいえ、20年はかなり重いとは思うのですが、そのへんの話は次回に続きます。
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