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大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
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このところ、雑感的な話が続いていますが、今回もそうです。

昔からそのエッセイが好きでよく読んでいる曽野綾子さんが、今も産経新聞でコラムを書いておられます。

今朝書いておられたのは、最近、社名にカタカナやアルファベット3文字を使う会社が増えたが、あれはその会社が何をやっているのか、外部の人間にはよくわからないという話でした。
曽野さんの夫(作家の三浦朱門さん)は、そういう会社から営業電話がかかってきたら「カタカナの名前の会社なんてインチキだ」と説教しているとも書いておられました。

もちろん、カタカナ社名であればすべてインチキだ、ということはないのですが、おそらく、その逆は言えます。
つまり、インチキの会社はたいてい、カタカナの名前であるということです。

私の事務所でも事件として多数扱っていますが、投資詐欺(未公開株とか、海外の金や原油の先物を買うとか)でお金を儲けて、裁判になったころには会社を潰して、関係者が逃げてしまうような会社は、ことごとくと言っていいほど、長く複雑なカタカナを使ったり、アルファベット3文字を使ったりしています。

先週の新聞で、大阪市内の投資業者の経営者グループが逮捕されたというニュースがありました。その社名は「国際リード投資」といい、これはまだ社名の一部が漢字ではありますが、扱っていた商品は「CFD取引」と言いまして、アルファベット3文字です。

CFD
取引とは何かというと、商品相場などを指標として行なう差金決済取引のことです、と新聞などには書かれていますが、たいていの人にはわからないと思います。
(このへんの問題はいちおう私の得意分野でありますので、いずれシリーズで解説したいと思いますが、今回はCFD取引の意味については立ち入りません)

そして、聞いてすぐ理解できないようなものには、決して手を出してはいけないのです。
合理的なものは本来、単純で、誰にでもわかりやすいものであるはずだからです。

社名であれ商品名であれ、複雑なカタカナや外国語を使ったり、説明の際に理解しがたい用語を使ったりするというのは、それに携わる人がその合理性を説明しようという態度を放棄しているか、またはもともと合理的なものでない(つまりインチキ)かのいずれかなのです。

ついでに、こういうことを言うと同業者に怒られるかも知れませんが、最近の法律事務所の名称にも、意味がよくわからない外国語を使うところが増えつつあるように思います。
法律事務所に依頼するのであれば、人名や地名を使った事務所のほうが安心感があるように思えます、と暗に宣伝もしておきます。

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