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大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
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前回、サントリーの話を書いていて思い出したのですが、大阪・天保山にある「サントリー・ミュージアム」が来年、閉館になるそうです。

私自身は2、3回ほどしか行ったことありませんが、たまに子供向けの展示もするので、子供が大きくなったら、天保山へ出かけて「海遊館」(水族館)とサントリーミュージアムを一緒に見ることもあるだろうと、ちょっと楽しみにしていたのですが。

閉館の理由は、「経費削減」だそうです。

サントリーは株式を上場していないから、一般株主に気を使わず赤字覚悟の事業でも平気でやってきたのですが、今後はキリンとの統合を控えて、一般企業なみの利益追求をしなければならなくなったのでしょうか。

このように、大昔なら一部の金持ちや篤志家と言われる人たちが、近年なら一部の企業が、文化や芸術に「投資」していたのですが、今後こういったことはなくなっていくのでしょう。
そうなると、文化・芸術を発表し保存する場を作るために、今後ある程度は国家が関わっていくことが期待される。

ということで、麻生政権のもとで構想されていた「国立メディア芸術総合センター」は、私は必要なものだと思っていました。
民主党は「国費でマンガ喫茶を作るのか」と批判していたので、建設は撤回されるでしょう(しかしこれ、マンガ喫茶に対する差別ではないかと思うのですが)。

と、いう話は前置きでして、
鳩山総理は、「無駄を徹底的に排して」国家の財源を確保すると言いました。
そのこと自体はもちろん正しいのですが、問題は、何が「無駄」であるかは人それぞれに思うところが異なるということです。

私自身は、「国立メディア芸術総合センター」は無駄ではなかったと思っています。
いま問題になっている「八ッ場ダム」の建設は、進めるべきか廃止すべきか、私にはわかりませんが、少なくとも「あんなのは無駄で、頑迷固陋な地元の人たちが駄々をこねているだけ」と言い切れる人は滅多にいないでしょう。

一方私は、実施が検討されている子供手当や、生活保護の母子加算の復活などは無駄なバラマキだと思っています。

結局、何が無駄であるのか、何を削って何を残すかということを決めるためには、多くの人々の利害の調整という、まさに政治的な、泥臭いことが(これまで自民党と官僚がやっていたようなことが)必要になってくるのです。

鳩山政権は、何が必要で何が無駄なのか、それを理由とともに明確に示す必要があります。
しかもそれを、官僚(役人)抜きで政治家主導でやるというのですが、八ッ場ダムの問題だけでモタモタしているようでは先が心配ではあります。
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