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大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
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サラ金に強制執行が入ったという話。

ロプロという大手商工ローン業者が、利息の取り過ぎで返還しないといけないお金(いわゆる過払い金というやつです)を返すという和解が裁判で成立したにもかかわらず、期限までに返さないため、利用者側の弁護士がロプロ大阪支店に対し差押え手続きを行った。
そのためロプロ側は、新聞報道などによると、現金数万円やパソコンを差し押さえられたらしい。

「お金を返せ」という民事裁判で判決や和解を勝ち取ったのに、相手側(つまり被告)が約束を守らない場合、強制執行を行うことができる。文字通り、強制的に相手の財産を差し押さえる手続きです。

強制執行の手続きにはいろいろあります。

相手が土地など「不動産」を持っていれば、差押えは確実です。不動産は逃げないからです。
もっとも、不動産を差し押さえて競売にかけてお金に換えるまでに時間がかかるなど、手続きが面倒です。裁判所に競売をしてもらうために、事前に何十万単位のお金を納める必要もある(不動産が売れればあとから回収できるのですが)。

不動産がなければ、「債権」(権利)の差押えを検討する。
たとえば銀行預金があればそれを差し押さえて、そこから回収する(つまり自分でおろしてしまう)ことができる。銀行名と支店名が判明している必要がありますが、それさえわかっていれば、手続きは比較的簡単です。

企業にとってメインバンクの預金を差し押さえられるというのは極めて不名誉なことなので、効果的な方法です。
もっとも、約束のお金を払えないほど経済的に困窮している相手ですから、銀行預金を差し押さえてみたものの残額がほとんどなく、空振りに終わることもしばしばある。

相手が勤めている人なら、その給料を差し押さえるというのも、債権差押えの一種です。ただ、毎月の給料の4分の1までしか押さえられないのと(全額押さえてしまうと相手が食べていけなくなるため)、相手が勤務をやめてしまえば押さえるものもなくなってしまう不安定さがある。

不動産も債権もなければ、「動産」の差し押さえを検討することになる。
相手の本社や自宅に裁判所の執行官に行ってもらって、お金になりそうなものを差し押さえてもらう。執行官の日当数万円を払う必要はありますが、手続きは簡単です。

会社や家の中にあるものを差し押さえたところでお金にならないことが多いのですが、本社や自宅に執行官が乗り込んでくるわけですから、相手に与えるインパクトは強い。

そういうことで、冒頭の事件でも使われたこの動産差押え手続きの詳細については、次回にまた書きたいと思います。
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無題
この差し押さえをやったのは、私の昨年までの共同経営者でーす
よっちゃん 2009/03/11(Wed)20:13:54 編集
はい。
よく存じております。
一部報道では名前が出ていましたね。
そのこともあって、本件に興味持ちました。
私はまだ動産執行の経験は少ないですが、また次回にそのあたりの話を書きます。
山内 2009/03/12(Thu)12:25:51 編集
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