忍者ブログ
大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
[94]  [93]  [92]  [91]  [90]  [89]  [88]  [87]  [86]  [85]  [84
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

押尾学といい、酒井法子の夫といい、薬物はこんなに広く蔓延しているのかと驚きあきれると共に、女性の人生は結婚する男によって翻弄されるものなのだなと痛感しています。

(それにしても酒井法子は、夫が捕まっても失踪しても、依然「のりピー」なのですね。
「のりピー夫 覚せい剤所持容疑で逮捕」などとネットニュースの見出しで見て、
「のり・ぴーお」という名前のお笑い芸人かと思ってしまいました)

それはともかく、押尾学は、MDMAとかいう麻薬を使っていて麻薬取締法で逮捕されたのですが、本人は、「違法なものと知らなかった」と言っているらしい。

「違法と思わなかった」のであれば、罪を犯しても許されるのか。
これは刑法上、「違法性の意識」の問題として扱われています。違法性の意識を全く持っていない人を処罰してよいかという問題です。

通常、自分のやっていることがわかっていれば、「違法性の意識」はある(悪いとわかっている)。
例えば他人を包丁で刺して殺しておいて、「人を殺すことが悪いことだと知りませんでした」と言い訳しても無罪にならないのは当然です(精神疾患等で本当に悪いと思わなかった場合は心神喪失の問題になりますが、それは別問題)。

ただ、薬物犯罪の事案で考えると、「麻薬や覚せい剤はダメと知っているけど、私が飲んでいるのは「MDMA」というもので、これが麻薬にあたるとは知りませんでした(だから違法性の意識を持ちませんでした)」という反論は、まだ成立する余地がある。

しかし実際に、それで無罪になることは、まずないと思ってもらっていいです。
麻薬の定義など知らなくても、「何だかヤバい薬物だ」とわかっていれば、「飲んではいけない」という意識(つまり違法性の意識)はあったと考えられるからです。

押尾学にも、「違法性の意識」はきっとあったはずです。
本当に「違法性の意識」がなかったというのなら、六本木ヒルズの一室でこっそり飲むようなことはせず、「フリスク」みたいに街なかでバリバリ食べてもよさそうなのに、そんなことはしていないはずです。
押尾語録で「俺、MDMAでいつもハイだぜ」とか言ってても良さそうなのに、そんな発言は公にはしていないはずです。それはMDMAが「ヤバいもの」とわかっているからです。

違法性の意識が本当にないというのは、適切な例がちょっと思い浮かばないくらいに、実際にはありません。
そして刑法38条3項にも、「法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない」とあります。
「悪いとは思わなかった」という言い訳は、まず通りません。

とりあえず、のりピーが無事発見されることを祈ります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7日追記。
のりピーに逮捕状が請求されたらしい。
ネットやテレビはいっせいに「酒井法子容疑者」と言いはじめました。
さすがに、逮捕状請求されて依然「のりピー容疑者」とはいかなかったのですね。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
お知らせ
一時的に戻ってきました。 左上に「裏入口」という小窓が出てくるかも知れませんが、当ブログとは関係ありません。おそらくアダルトサイトへの入口なので、クリックしないでください。
現在の来訪者数
ブログ内検索
アクセス解析
忍者ブログ [PR]