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大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
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元特捜検事で、元弁護士の田中森一に実刑判決。

依頼者から預かった現金9000万円をだまし取った詐欺罪が認められたそうです(大阪地裁、16日)。
この人、「闇社会の守護神」などと呼ばれて、そんな著作も出しておられます。暴力団関係とか、そういう世界の人の弁護をよく引き受けていたとか。

さて、検事をやめて弁護士になる人のことを「ヤメ検」弁護士と俗称されていまして、そのヤメ検について触れようと思います。

前提として、多くの方がご存じのとおり、司法試験に受かって司法研修所を卒業すれば、裁判官、検察官、弁護士のどれかになれます。
とはいえ、裁判官と検察官は、国家公務員、しかも国家権力そのものをあずかると言ってよい人たちなので、相当優秀な人でないと国が採ってくれません。

私の研修所時代の記憶では、裁判官志望の人たちは、卒業試験とはまた別に採用試験みたいなものを受けさせられていましたし、
検察官志望の人たちは、教官(クラスに5人いて、民事裁判、刑事裁判、検察、民事弁護、刑事弁護を各担当)の中でも検察教官に気に入られないといけないので、宴会の席では検察教官にビールを注ぎにいくなど、いろいろ気づかっているようでした。

弁護士になるのは、それに比べれば簡単です。といっても、司法研修所を卒業するだけではダメで、日本弁護士連合会(日弁連)と、各都道府県の弁護士会に「登録」してもらう必要があります。

ちなみに登録手続きがどういうものだったかというと、研修所を卒業した翌日、弁護士志望の修習生みんなで(7~800人くらい。平成12年のことで、今はもっと多いでしょう)、霞ヶ関の日弁連のビルまで書類を提出しに行きました。

どんな審査があるのだろうと思っていると、みんなで大講堂に入れられ、壇上で日弁連の偉いさんらしき人が講演を始めました。
その偉いさんが、しきりに「先生方は…」とおっしゃるので、来賓にどこかの偉い教授でも来ているのかと思って聞き流していたのですが、講演の最後のほうで、それが私たちのことを指していると気づきました。
「あっ、書類を出すだけで、もう弁護士のセンセイということになったのか」
と、あっけなく思ったことを覚えています。

司法試験に受かって司法研修所を出たという資格は一生有効だし、なかでも弁護士は登録が簡単なので、裁判官や検察官をやめたあと、弁護士登録してやっていく人もそこそこにいます。

ということで、前提の無駄話が長くなってしまいましたが、ヤメ検は本当に刑事事件に強いのかとか、そういった話は次回以降に書きたいと思います。
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