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大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
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先週は尖閣事件の話ばかり書いていましたので、少し目先を変えて、もっと軽い話を書こうということで、ダルビッシュとサエコの離婚騒動について触れます。

私の知っている「芸能情報」は、「おはよう朝日です」(以下「おは朝」)の芸能コーナーが全てなのですが、それによると、ダルビッシュの浮気が原因で離婚騒動になっている、ダルビッシュのほうではサエコにも不満はある(食事を作らないなど)、サエコは慰謝料の支払いを求めているがダルビッシュは拒否している、子供の親権は両方が取りたがっている、といった内容で、ありがちな話ばかりです。

ダルビッシュ夫妻が離婚するかどうかは、特に興味はないのですが、これを素材にして、離婚に関するいくつかの話を書こうと思っています。

「おは朝」では、慰謝料はいくらになるのか、ダルビッシュがメジャーに進出して収入が増えると慰謝料の額も増えるのではないか、といった話もされていましたが、本来、慰謝料は収入に連動するわけではありません。

当ブログでも何度か触れましたが、離婚慰謝料とは、離婚の原因を作った側が、婚姻を破綻させたことのお詫びの意味で払うもので、法的に言えば、相手の精神的苦痛に対する損害賠償にあたります。

損害賠償の金額は、たとえば交通事故や暴行など肉体的苦痛に対するものであれば、ケガの程度に応じてだいたいの基準が決まっています。他人にケガをさせたときの賠償金が、支払う側が金持ちかどうかで変わらないのと同じで、離婚慰謝料もだいたいの相場は決まっていると思ってもらって良いです。

男の浮気が原因であれば、結婚年数、子供がいるかどうか、浮気相手は何人で、どこまでのことをしたのか、などによって金額が決まります。私が経験した裁判では、200万円から500万円くらいです。

ダルビッシュが本当に浮気しているかどうかは知りませんが、そうだとしても、裁判で認められる慰謝料はせいぜい500万円くらいがいいところでしょう。

しかし、実際には、特に芸能人やスポーツ選手などが離婚する際には、もっと多額の、たとえば億単位のお金が支払われることも多いと聞きます。これは何かと言いますと、「協議離婚」だからそういうことができるのです。

裁判離婚ではなくて協議離婚なら、裁判所が介入するわけではないので、慰謝料の相場は関係なくなり、夫婦が合意しさえすれば、慰謝料はゼロでも億でも、いくらでも良い。

お金のある男性なら、長い裁判をするよりは、多少高くても、さっさとお金を払って別れるという選択を取る人が多いのだと思います。この場合、協議が整わなければ裁判、ということになりますが、そうすると上述のような相場が適用され、安くなるでしょう。経済的見地からのみ言えば、受け取る側は、いいところで手を打つことが必要になります。

たまにテレビなどで、あの女優は離婚に際していくら慰謝料を取ったかという、極めて下世話なランキングが発表されたりして、アメリカなどでは何十億ドルの慰謝料をもらっている人もいるようです。

それをうらやましいと見る向きもあるのかもしれませんが、あれは考えてみれば、夫側が、何十億ドルのお金を失う苦痛よりも、その女性と夫婦でいることの苦痛の方が大きいと考えている証左なわけでして、女性にとってみれば非常に不名誉なことなのです。

離婚に関する諸々の話をしばらく続けます。
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