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大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
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前回書いた夫婦別姓の話もそうなのですが、世の中、「そこは変えないほうがいいんじゃないの?」と思うことが結構あります。

そのひとつが国家公務員のキャリア制度です。
国家公務員1種試験を受けていわゆるキャリアとなった人は幹部候補となり、2種以下の試験を受けたノンキャリアとは、出世の仕方が全然違う。
最初の試験で一生が決まってしまうのはおかしいと、公務員試験を一元化し、昇進は「実力主義」にしようという考え方が最近有力です。

しかし、そういう「改革」をするとどうなるか。
2種試験を受けて、出世はせいぜい課長どまりだけど、特に不満なく勤めている、働き盛りの中年男性がいるとする。そこに「実力主義」が持ち込まれると、奥さんに「実力次第で部長、局長、事務次官にもなれるんだから、もっと働きなさいよ」と、一生、尻を叩かれることになるでしょう。
(このへんの話は、元自治省キャリア・元筑波大教授の加藤栄一氏も著書で指摘されていて、旧ブログでも何度か取り上げました)

公務員試験が一元化すると、受験する側も大変です。
キャリアなんて考えないけど、2種くらいで公務員になれたらいいな、と考える大学生は、きっとたくさん存在する。そこで1種と2種の試験を同じにするとどうなるか。
もし、試験のレベルを1種のほうに統一すると(司法試験と同じくらいのレベルになる)、2種を目指して「そこそこ」な勉強をしていた大学生は悲鳴をあげることになる。

(かと言って、試験の難易度を2種レベルで統一すると、キャリアを目指して猛烈な勉強をしていた大学生はみな満点を取ってしまい、順序がつけられなくなって試験の意味がなくなります)

夫婦別姓も同じで、これまでは結婚したら同姓(多くは男性の姓)になるということで、(そのことの当否はともかくとして)多くの方が特に疑問を感じなかったのが、今後は別姓も「選択」できるとすると、同姓にするか別姓にするか、自分たちで決断しないといけなくなる。

すでに結婚している人も別姓が選択できるようになるのか否かは知りませんが、もしそうだとすると、これまで同姓で暮らしてきた夫婦に、要らぬ波風が立つことになります。
私だって、妻が長男と一緒に旧姓に戻すなどと言い出したら、「エッ」と思うでしょう。
うちはまだ新婚だし、それで夫婦仲が壊れることはないでしょうけど、世の中にはそれをきっかけに険悪になる夫婦もたくさんいると思います。

公務員の実力主義も、夫婦別姓も、聞いている分には良いことのように思える。
しかし世の中、一生実力主義でのしあがっていきたいと考える人ばかりでもないし、夫婦や親子で同姓か別姓か議論したいという人も少ないでしょう。

「とりあえず、今のままでいい」と思う方は、あまり声をあげないけど、間違いなくたくさん存在するのであって、制度の改革にあたってはそれらの人の声を慎重に聞かないと、社会に不安をもたらすと思います。
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