忍者ブログ
大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
[142]  [141]  [140]  [139]  [138]  [137]  [136]  [135]  [134]  [133]  [132
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

昨年末に書いた「メッセンジャー」の黒田の暴行事件、黒田が釈放されました。
暴行を受けたとされるガールズバーの店長と示談が成立したこともあり、検察は黒田を「不起訴」つまり刑事裁判にかけないことにしたようです。
 
私は、メッセンジャーのファンというわけではないですが、土曜日の昼間にメッセンジャーがやっているラジオ番組がけっこう好きで、土曜出勤した際には事務所でよく聞いているので、個人的には早く復帰してほしいと思います。
 
でも今回の事件で吉本興業は、黒田を当分の間、謹慎処分とするとか。
不起訴という結果は、深夜の公園で全裸になった草なぎクンと同じです。草なぎクンはその後すぐに芸能活動に復帰しましたが、もし黒田の謹慎が長引くようであれば、「世の中、『顔』の違いで扱いも異なるのだ」と理解しておきましょう。
 
それにしてもこの暴行事件の事実関係は、未だによくわかりません。
 
暴行のきっかけは、25万円の請求に黒田が怒ったこととされていますが、この請求は妥当だったのか。
店側は「ドンペリ」(高級シャンパン)を何本か開けたと説明しており、とすれば、この金額はやむをえないでしょう。私も経験しましたが、北新地のそれなりのクラブで同じことをすれば、100万円を超えることもありますので(なお、経験したと言っても払ったのは私ではありません)。
 
一方、サントリー角瓶のハイボールを何杯か飲んでいただけ、という証言もあるようで、だとすると25万円の請求はぼったくりであり、暴行事件のきっかけを作った店側の落ち度も否定できないことになる。
 
さらに、殴られた店長のケガの程度が、当初は顔面骨折で全治2か月の重症、と報道されていたのが、実は顔のケガは以前からあったもので、今回の暴行でのケガはせいぜい2週間程度とか。店長が、ケガの程度についてウソを警察に申告していたとすれば、なお悪質ということになります。
 
では、黒田が逆に、この店長の責任を追及することはできないのか。
もしこの店長が、黒田を告訴していた(正式に告訴状を提出し、裁判にかけることを求めていた)場合は、虚偽告訴罪(刑法172条、10年以下の懲役)にあたる可能性もある。
おそらくそこまではしていないと思うので、警察の事情聴取にウソを言うだけなら、犯罪にはあたりません。
 
それでも、黒田が17日間も留置場に勾留されたのは、重傷の容疑がかかったことが理由の一つであるのは間違いなく、したがって黒田は民事上、ウソの申告で不当に長く勾留されたことについて、店長に対し慰謝料の支払いを求めることは可能と思われます。
 
もっとも、示談が成立しているということは、今後この事件については「お互いに言いっこなし」という合意が成立しているので、実際に店長が責任追及されることにはならないでしょう。
 
被害者側も相当に怪しげなケースでしたが、そんな相手であっても、少しでも手を出してしまえば相応の制裁を受けるのだ、ということを教えてくれる事件でした。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
無題
あまり呼び捨てにしない方がいいと思いますよ。
なんか、偉そうと言うか、人間性低い。。
aaa 2010/03/16(Tue)19:33:48 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
お知らせ
一時的に戻ってきました。 左上に「裏入口」という小窓が出てくるかも知れませんが、当ブログとは関係ありません。おそらくアダルトサイトへの入口なので、クリックしないでください。
現在の来訪者数
ブログ内検索
アクセス解析
忍者ブログ [PR]