大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
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インターネット上の名誉毀損について。
ある人がホームページで、某ラーメンチェーン店の収益の一部がカルト教団に流れていると書いたことが、名誉毀損罪にあたるかどうかが争われた事件。
東京地裁では無罪とされた事件で、先週末、東京高裁は逆転有罪(罰金30万円)の判決を出した。
名誉毀損罪については当ブログ(および旧ブログ)でもたびたび取り上げていますが、
「具体的な事実を指摘して他人の名誉を傷つける」行為を言い、ラーメン屋の収益がカルト教団に流れているというのも、いちおうそれに当たるでしょう。
東京地裁は、「インターネット上の情報は、その他のメディアでの言論に比べ、信用性が低いので、違法性は低い」として無罪とした。東京高裁は、そんなことはない、中には信じる人もいるでしょう、と言ったわけです。
インターネット上の情報はたしかに玉石混淆で、「石」のほうが圧倒的に多い。しかし、情報を伝達する力としては、インターネットには物すごいところがある。
たとえば、特定の個人を中傷するビラを100枚作って配っても、その情報を伝えることができる相手は100人です(ビラが回し読みされても、100人を大幅に超えることはないでしょう)。
インターネットなら、自分のホームページやブログに書くだけで、最近は「検索」で多数の人が閲覧にくる可能性がある。インターネット上の情報を真に受ける人が100人に1人しかいないとしても、1万人の人が閲覧すればすぐ100人に達し、さらに増え続けるでしょう。
そういうことで、東京高裁の有罪判決のほうが個人的にはしっくり来ると思いました。
特に、インターネット上で無責任な個人の批判や中傷が横行している昨今、そんな行為は本当は犯罪なのだと警鐘を鳴らす意味もあると思う。
もちろん、有罪とされた方は不服でしょう(弁護人は最高裁に上告するらしい)。
ネット上での個人批判が許されないとなれば表現の自由はどうなるのだ、ということです。
この点、表現の自由の観点からは、公共性、公益性があり、真実である(または真実らしい証拠がある)場合は無罪とされるので、正当な言論は保護されることになる。
ただ、それ(公共、公益、真実)が認められるかどうかは、結局、刑事裁判をやってみないとわからないので、表現する側にとっては「どっちに転ぶかわからない」危うさがある。
しかし、人を攻撃・批判するからには、それくらいの覚悟を持って発言すべきなのだろうと思いました。
ひとまず、最高裁の判断に注目したいと思います。
ある人がホームページで、某ラーメンチェーン店の収益の一部がカルト教団に流れていると書いたことが、名誉毀損罪にあたるかどうかが争われた事件。
東京地裁では無罪とされた事件で、先週末、東京高裁は逆転有罪(罰金30万円)の判決を出した。
名誉毀損罪については当ブログ(および旧ブログ)でもたびたび取り上げていますが、
「具体的な事実を指摘して他人の名誉を傷つける」行為を言い、ラーメン屋の収益がカルト教団に流れているというのも、いちおうそれに当たるでしょう。
東京地裁は、「インターネット上の情報は、その他のメディアでの言論に比べ、信用性が低いので、違法性は低い」として無罪とした。東京高裁は、そんなことはない、中には信じる人もいるでしょう、と言ったわけです。
インターネット上の情報はたしかに玉石混淆で、「石」のほうが圧倒的に多い。しかし、情報を伝達する力としては、インターネットには物すごいところがある。
たとえば、特定の個人を中傷するビラを100枚作って配っても、その情報を伝えることができる相手は100人です(ビラが回し読みされても、100人を大幅に超えることはないでしょう)。
インターネットなら、自分のホームページやブログに書くだけで、最近は「検索」で多数の人が閲覧にくる可能性がある。インターネット上の情報を真に受ける人が100人に1人しかいないとしても、1万人の人が閲覧すればすぐ100人に達し、さらに増え続けるでしょう。
そういうことで、東京高裁の有罪判決のほうが個人的にはしっくり来ると思いました。
特に、インターネット上で無責任な個人の批判や中傷が横行している昨今、そんな行為は本当は犯罪なのだと警鐘を鳴らす意味もあると思う。
もちろん、有罪とされた方は不服でしょう(弁護人は最高裁に上告するらしい)。
ネット上での個人批判が許されないとなれば表現の自由はどうなるのだ、ということです。
この点、表現の自由の観点からは、公共性、公益性があり、真実である(または真実らしい証拠がある)場合は無罪とされるので、正当な言論は保護されることになる。
ただ、それ(公共、公益、真実)が認められるかどうかは、結局、刑事裁判をやってみないとわからないので、表現する側にとっては「どっちに転ぶかわからない」危うさがある。
しかし、人を攻撃・批判するからには、それくらいの覚悟を持って発言すべきなのだろうと思いました。
ひとまず、最高裁の判断に注目したいと思います。
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