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大阪市西区・南堀江法律事務所のブログです。
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法科大学院9校に大学基準協会が「不適合」の判断を下したとか。

法科大学院とはご存じのとおり、司法制度改革の下に導入された「法曹」(弁護士、裁判官、検察官)の養成学校で、現在はここを出ないと司法試験を受験できないことになっている。

大学基準協会とは、各種大学に対し大学としての適性を有しているか判断するために設立された財団法人で、学識経験者が委員となっているようです。
この協会がどれほどエライ団体なのか(つまり法科大学院の生殺与奪の権限を握っているのか否か)は知りませんが、法曹を目指して日々勉強している学生の方々には、自分の通う法科大学院が「法曹養成機関として不適合」などと言われると、心穏やかではないでしょう。

法律学を勉強して法律家になるのも、小うるさくて、しち面倒なことになったものです。
で、以下雑談です。

私の大学時代は、法科大学院制度などありませんでして、そもそも私は大学在学中、弁護士になろうなどと思っていなかったので、必ずしも真面目に講義を聞いているわけではありませんでした。まあ、多くの学生さんはそんなものでしょう。
私はそこそこ出席率は良かった学生だと思うのですが、かと言って毎回出席を取る教授は嫌いでした(これも、多くの学生さんも同じでしょう)。

私が好きだった先生の一人に西洋哲学史の教授がいて、その人が言うには、「私は出席は取りませんので、講義に参加するかどうかは諸君の自由にしてください。その代わり、期末試験は苛烈にやります」とのことでした。

私はプラトンあたりの話が好きなのですが、その西洋哲学史の講義はデカルトの話がメインで、そのへんの話はあまり聞いていませんでした。期末試験ではどんな問題でもプラトンの話に無理やり持っていって答案を書きました。

ちなみにプラトンの本は読んでてそこそこ面白く、たとえば「饗宴」という作品は、登場人物が酒を飲みながら「愛」について語るという、今ふうに言えばテレビ番組の「あいのり」みたいな話です(この番組も打ち切りになりましたね)。

学生時代、プラトンその他西洋哲学をかじっていて、それが何か役にたったかと言うと、特に何も役にたっていません。でも、哲学は人生の役に立つとか、生きる指針を与えてくれるとかいったものでは決してない、ということがわかったということは収穫であったように思います。

と言いますと、哲学をやっている人を茶化しているように思われるかも知れませんがそういう意図ではありません。哲学は、世の中のいろんな物事や観念を、万人に納得できるような説明をするための学問です。それが、物質の動きを説明する方面に特化したものが物理学であり、紛争に際して他人を言いくるめる方面に特化したのが法律学だと思っています。

ちなみにプラトンは「愛」とは何かについてどう語っているか、興味ある方は「饗宴」が岩波文庫などから出ていると思うのでお読みください。

・・・・・・。さて、今の法科大学院制度がかなり窮屈で面倒なものであって、一方、私が受験したころの司法試験は詰込み型で望ましくないと言われているけど決してそうではない、という話をしようとしたら、あらぬ方向にそれてしまいました。
次回、話を収束することを目指して今しばらく書いてみます。
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